*三田村の初恋!?



その日は、あの合宿から約2ヶ月が過ぎ、そろそろ期末テストに突入しそうなそんな時期だった。




「おっはよ〜」



『はよっ』



『…おはよ』




オレが教室に飛び込むといつものメンバー三田村、藤条、英介が挨拶を返してくれる。




しかし、そこでオレは、違和感を感じた。




「あ…れ?三田村は??」




そう、いつもなら一番元気でなおかつ、一番うるさい三田村の声が聞こえてこなかったのだ。




『あぁ、三田村ならそこ。』




オレの疑問に英介が答える。


なんだ、いるんじゃん。ったく、挨拶ぐらいしろよな…。


そう思いながら三田村の席を見たオレは……固まった。


なぜかって……だって、あの三田村が……勉強してるんだ。


確かにもうすぐ、期末テストがある。


けど、オレは、小学生から三田村とつるんできたが、コイツがテスト前に勉強する姿なんて見たことがない。



てか、どちらかというと、一夜漬けタイプの男なのだ。



その三田村が勉強してるなんて…


「お、おい…三田村…どうしたんだよ?頭でも打ったんか??」



オレの心配をよそに、机にかじりつくように一生懸命に勉強する三田村………ある意味ホラーだ。



『…悪いけど…今、集中してるから、話ならあとにしてくれ』



…なんか…おかしい…。てか、怪しい…。三田村の口からこんな真面目発言が飛び出すわけがない。


オレは、訝しげにガリガリと勉強する三田村を眺めた。



『…三田村、俺が学校きた時は、もうこんな感じだったぜ?』



少し離れた所で様子を伺っていた藤条がオレに教えてくれた。



『…オレが来たときもあんなんだった』


英介も証言をする。