*神城男子高入学式


そんなたわいもない話をしていたらいつの間にか目的地の神城男子高校に到着していた。


「あぁ〜、三田村の昔話に付き合ってたら疲れた…。」


オレは、校門をくぐると大きく伸びをした。


『…お前の話だろーが。』
ボソッと悪態をつく三田村を無視してオレは、校舎へと足を進める。


後ろから三田村が慌てたようについてきた。



『おい〜。松田おいてくなよ〜。』


「あ〜。悪い悪い。」


ひとまずまた昔話でもされだしたら面倒なので誤る。



『…お前さ、オレと話すのがめんどいからって…誤ればいいと思ってない…?』


三田村は訝しげにオレを見た。



おぉ〜。さすが、小学校から付き合ってるだけあってよくわかってんじゃん。


とまぁ、内心そう思ってるけど面倒だから黙っておく。



「そんなことないけど?つか、早くいかなきゃじゃね!?」

オレは、さりげなく話題を代えつつ三田村に話しかけた。

三田村は、はっとしたように、

『あっ、そうだな!』

と言って、オレの顔を見た。



…どうやらさっきまでの話はすっかり頭の中から消えたようだ。

…本当に三田村は、単純。