『おい、隼人どうしたんだ?』



オレがオリエンテーションをする場所に戻ってくると三田村が慌てたように駆け寄ってきた。




「あぁ、オレもよくわからないんだけどさ…英介は何か聞いてないか?」



オレは、英介に話をふる。



『…聞いてないけど?』



英介は、少し考えて首を横にふった。




「そっか…藤条って合宿嫌いなんかな…?この前もオレが合宿の話題出したときだけ無表情っていうか…いつもと様子違ったしな」



首を傾げながらオレが言った。



『合宿嫌い??聞いたことないけどな…』



『…でも、確かに気にはなるな…あの、藤条がここまで拒絶するからにはなにかしら理由がありそうだしな』




上から三田村、英介が答えた。




「確かにな…このまま、ほっとくわけにもいかないしな」



オレたち3人は、そう言って立ち上がった。






けど、オレたちは、まだ気付いていなかった。


この行動は、藤条の過去を探るのと一緒の行為だということに…