「俺に話したい事?」
首を傾げる結城に
無言で頷くあたし
「萌チ…」
『誰が盗み聞きしてるか解らないし…とりあえず入って』
「うん」
結城を部屋の中へ
案内したあたしは
部屋の鍵をかけ
ホテルに泊まると必ず置いてある
ティーパックのコーヒーを入れる
『椅子でもベッドでも…適当に座ってくれていいから』
「ありがとう」
一言お礼を言って
結城が座ったのは
ベッドの横にある2人用のテーブル椅子
『どうぞ』
あたしは、入れたコーヒーを
結城の座るテーブルに置いて
「あ、直ぐ飯行くつもりだからいいのに… でも、ありがとう」
向かい側の椅子に座る
「…で、話しって何?」
コーヒーを一口飲んだ結城は
あたしに問いかけ
にっこりと微笑む
『さっきはごめんなさい…結城の事、避けたりして…』
「……。」
『結城は海であたしに言ってくれた事、忘れていいからって言ったけど…やっぱ忘れられない』
「萌チャン…」
『凄く嬉しかったから』


