『帰る』
「え?」
『気が変わ…』
「せっかく来てくれたんだし少し座れば?」
『ど-するかなぁ…』
なんだ
なんだ
偉そうに話す健太でも
やっぱ居て欲しいのか
「せっかく来たのに…居てよ、少しだけでもさ!」
結構可愛い所あるじゃん?
声を少し荒げる健太に
にっと笑ったあたしは
健太の
ベッドの横にある
椅子に腰を降ろす
『そう言えば健太、良いパソコン持ってるじゃん』
「これ、僕のじゃない。煩い看護士の」
『煩い看護士?』
「萌も見ただろ?図書館に行くとか話してた日、あの看護婦は特に部屋に戻れ戻れって煩いんだ」
ああ。
この間
健太がなんの病気か
聞いた看護婦の事か
『いや、なんで健太が看護士のパソコン持ってんだよ、パクって来たのか?』
「な訳ないじゃん。俺さ、病気で外にも出られないし遊びにも行けないんだ…だからダメもとでパソコン欲しいってあの看護婦にお願いしたら、わざわざ自分の家から持って来てくれて貸してくれてるんだ」
『ふ~ん』


