「ごめんなさいね。やんちゃな年頃で…」
健太を注意した看護婦は
あたしに対し頭を下げて
苦笑いを浮かべる
「あたし達看護婦が幾ら注意しても言う事聞いてくれなくて…あれ、あなた確か結城サンの…」
『ど-も。それより看護婦サン、健太って何の病気なんですか?』
生意気で偉そうで
元気そうに見えるのに
「あの子は心臓病でね」
『心臓病…』
「昔はもっと素直で良い子だったのよ?健太君の両親が亡くなるまではね…」
両親が亡くなった?
" 両親にチクるぞ!! "
あの時健太が
一瞬悲しそうな顔をしたのは..
『……。』
「あ、帰る所だったのに引き止めてごめんなさいね。気をつけて」
『…は、はい』
別に悪気があって言った訳じゃない
健太の両親が
最初から居ないって
知ってたとしたら..
両親の話なんて出さなかったさ
ガキ相手にムキになって
一番の弱みをつつくような
あたしはそこまで落ちぶれちゃいない


