「おい萌!」
廊下を歩くあたしを
突然
背後から引き止める
聞き覚えのある声に
ため息を吐きながら
ゆっくりと振り返る
『何だよ糞ガキ』
しかも呼び捨て?
「昨日僕が言ったことそんなに気にしてたんだ?」
『は?』
「それよりさ図書館に行くんだろ?なぁ萌、僕が好きそうな本借りて来いよ」
『誰に命令してんの?』
睨むあたしを見てにっと笑う健太..
「誰にって…どこまで頭悪いの?1人しか居ないじゃん」
『……。』
この糞ガキ…
もう我慢の限界
好き放題偉そうに言いやがって
糞ガキ健太に対して
怒鳴ろうとした瞬間
「健太君!いつも病室から出ちゃ駄目だって言ってるでしょ!」
「げっ、煩いおばさんが来た…」
前方から歩いて来た
看護婦に見つかって
「じゃ萌、よろしく!」
『あ、待て健太!』
慌てて病室へ戻って行った


