【短編】甘い秘密



しばらく走り続けて…


息が切れたところで諒子が足を止めた。



そしてすっかり暗くなった道をとぼとぼ歩く。



なかなか止まらない涙に
わざと街頭を避けるように歩く。


いつもは安心をくれる白い街頭も
今日はうっとおしくて仕方ない。



照らされる度に涙で塗れた頬が気になって

深く俯かざるをえなくて首が痛い。





静かな夜道に諒子の足音と鼻をズっとすする音が響く。


鼻を押さえたとき、泣いたせいで顔が熱い事に気がついた。



最近、泣いてばかりの自分にため息を落として…

また深く俯く。







要くん…

どう思ったんだろ…




まだ…冗談だと思ってるのかな…


だけど…




さすがに気付いたよね…



あんなに怒鳴りつけちゃったもん。






言わなきゃよかったのかな…







でも


きっともう隠し続けられなかった。





これ以上隠したら…



もっともっとぎこちなくなってた。





要くんにもお母さんにもお父さんにも…






だからって…


言っていい事だったかはわからないけど…







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