なんとなく、空を見上げてみた。 ……あ、 『祐ちゃん見て見て!飛行機雲!』 「〜♪〜……ん?あっほんとだ!」 祐ちゃんもゆっくりと空を見上げた。 青い空を突っ切って、まっすぐ走る白い線。 飛行機雲がはっきりキレイに見えたら、 何かいいことがあるって誰かが言ってた。 …いいこと、あるといいな。 ――…なんて、私の淡い期待は近い未来に打ち砕かれる。 心ない言葉によって… でもその前に、あと一つ。 私の心の中に残っている思い出を。