俺は洋子を刺した。 灰音の中のエレジーの記憶を消した時と同じように、俺は洋子の記憶を消した。 洋子の中のバケバケに関する記憶を消したのだ。 その結果、洋子の中の俺は完全に消えてしまった。 本当はどこかで期待をしていた。 洋子が俺のことを覚えてるんじゃないかって、そんなことあるはずもないのに。 さっきも述べたが、後悔はしていない。 俺は本来の役目を果たしたのだから。