恋愛野獣会

今のこの気持ちをぶつけられる人がほしい。



ただ話しを聞いてくれるだけでいい。



それなのに、私には誰も――。



「なに、してるの?」



頭上からそう声をかけられて私は思わず身構えた。



あまりいいとは言えないこの場所で、またオヤジのナンパかと思ったから。



でも、その人物を見上げた瞬間……固まってしまった。



太陽の光でキラキラと輝いている髪。



影になって顔は隠れているけれど、ととのった輪郭。



「君、名前は?」



それに、この声……。



「白夜先輩……?」



思わず、そう聞いていた。



ここに先輩がいるハズがない。



そんなこと、よくわかってるのに。