恋愛野獣会

☆☆☆

学校から飛び出してもそのまま寮へ帰ることなんて出来ない。



寮は白夜先輩と同じ部屋だ、帰れるワケがない。



「行く場所ないや……」



そう呟き、ふふッと笑みをこぼす。



家にも帰れない、寮にも帰れない。



私、どこに行けばいいんだろう?



行くあてもなくフラフラと歩いていると、一度だけ来たことのあるお店の前に来ていた。



酔っ払いに絡まれている時に助けてくれた人。



確か、ユカさんだっけ?



あの人が働いているお店の前だ。



でも、今はまだ時間が早いから《準備中》という札が掛かっている。



その札を指先で触れて、私はそのまま座り込んでしまった。



頼る人がいないって、こんなに心細いことだったんだって、初めてわかった。