恋愛野獣会

そんな事を思ってお酒臭い匂いを我慢していると……「ちょっとおじさん、やめてあげなよ」と、近くのお店からホステスさんのような人が出てきてくれた。



おじさんはあっという間にその女性に魅せられて、フラフラと着いていこうとする。



「お店はダメ。お金がなきゃ入れないわよ?」



「なんだよぉ~金はねぇけどいう事なんでも聞いちゃうよぉ?」



「そう? じゃぁ今日はもう帰ったほうがいいわ。奥さんが待ってるんでしょう?」



まるで子供をたしなめるように優しく言うと、そのよっぱらいは「はぁい」と、返事をして素直に帰って行ってしまった。