「タケル君、学校は?」



「そんなん、心配で行ってられねぇもん」



もしかして……。



熱でうなされていた時の微かな記憶をたどる。



喉が渇いて、カラカラで、水がほしくて……。



その時に、唇に柔らかな感触があって、水が流れ込んできたんだ。



あれはまさか……タケル君が飲ませてくれたの?



よく覚えていないから言い切ることは出来ない。



でも、可能性はある……よね?