といっても、もうこの学校ともお別れだ。



教室を出てすぐ、私はスカートのポケットに入っている退学届けを指先だけで確認した。



「別に、こんな学校未練もなんにもないし」



1人歩きながら、自分に言い聞かせるようにして呟く。



この桜ヶ丘学園に入学したのは幼稚園の頃。