Teennage Blue 上巻 (ティーンエイジ ブルー)

 1人になった蘭は、ただぼうっとしたまま、しばらく玄関に立ちすくんでた。

「お兄ちゃんが出て行っちゃった・・・。」

 蘭から、自然と涙が出ていた。

 新しいアパートに着いた。

 2階建てのアパートは今時のお洒落な外観で住んでるのは大学生とか専門学校とかで若い住人ばかりみたいだったワンルームだった。

 バス、トイレキッチンがあって日当たりがいいのと明るい雰囲気なのとで夕月はぱっと見て、とても気に入った。

 夕月と母親は部屋の中に入ると窓を開けて風を通す・・・。

「いい部屋じゃない?

 夕月~~、景色もいいわよ~~。」

 母親がはしゃぐ。

 町の中にあるアパートだけど遠くの海がばっちり見えた。

「私もここに住んじゃおうかしら?」

 母親はバケツとタオルを持つと部屋を拭き掃除し始める。

「本当眺めのいい部屋よね・・・。」

 近くにスーパーもドラッグストアもあるみたいだし・・・。」

「そうだね。」

 夕月は荷物を段ボールから取り出した。

「今日は天気がいいわね、夕月。

 お昼過ぎには片付いちゃいそうじゃない?

 久しぶりに母さんとどっかでご飯でも食べに行こっか?」

 いつになく母さんが楽しそうだった。

「別にいいけど蘭は?」

 楽しそうだった母親の表情が固くなる。

「蘭ちゃんの事なんてどうでもいいわよ。

 誰のせいでこんなめんどくさい事になったと思ってんだかっ!

 私とお父さんの結婚は間違ってたのかも知れないわ・・・。

 夕月ごめんね。」

「なんで母さんが謝るの?

 母さんは悪くないって。

 母さん、どっか行って飯食おっ?」

 夕月は母親の苦悩が少しだけわかってた。

 母親と夕月はだいたい部屋の整理をして2人で近くを散歩してた。

「夕月、ほら見て?

 あれ!

 銭湯なんてあるわよっ!

 前に住んでた街よりは小さな町だけど、なんでもあるから生活するには不自由はしないわね。

 けど、ご飯とか洗濯とかをあんたに全部やらせるわけにはいかないわよ。

 私が仕事帰りに出来るだけアパートに寄るようにするからね?

 銭湯なんていいわよね・・・。

 アパートにはお風呂もついてるけど銭湯はいいわ~~。」

 母親は楽しそうに笑ってた。

 2人は商店街にあるラーメン屋に入った。