先生からのメール。 言い訳とか、謝罪とか、要望とか、提案とか、そういう類のことは一言も書かれていなかった。 ただ一言、 ――誕生日おめでとう と、それだけ。 ああ、そうだ。忘れていた。 きょうは、わたしの16歳の誕生日だった。 「さーちゃん……わたし、忘れてた」 「まさか、自分の誕生日を?」 「うん……」 先生は最初からわかっていたんだ。 きょうがわたしの誕生日だということをわかって、この旅行の計画を立ててくれていたんだ。 先生、 いますぐ、会いたいです。