不器用恋愛





「・・・・・・・すげぇ」



そうクラスの男子が呟いてしまうほど奈緒はすごかった






今内野にいるのは奈緒ただ一人

しかも10分以上この状態が変わらない



何故変わらないかって?









「御条ボールとれよ!!」


「無理だよ〜」



奈緒はただ逃げ回るだけでボールがとれないから試合が進まないのだ。













「とりあえず御条はキャッチの練習な」


「はい・・・・・」



逃げるのは得意だけど
キャッチなんて無理だよ・・・・・




「お前は目瞑るからとれねーんだよ」


大輝がボールをバウンドさせながら言ってきた。



「だ・・だって「櫻宮くーん」


奈緒の言葉に被さってきた甘ったるい声