帰るよ、と席を立つ修司を見上げる。


「赤ちゃん、男だったらジローって名前にしねェ?」



「え?ヤダ!ぜって~ヤダ!」



「なんでだよ?お前がジローを幸せにしてやってくれよ」



「ヤダよ。なんで俺が!!」


「グレるぞ」


「それ以上どうやって?」


「……」


修司は一瞬俺を気遣うように目を細める。



「自力で幸せになれよ、ジロー。てか、長男にジローってそりゃねェだろ」


「……そっか。そ~だよな」


「お前、酔いすぎじゃねェの?ほら」


「いてッ!」


修司のチョップを避けきれない程度には酔ってしまっていた。