これからは……

もう少し話をしようと思う。


大事な事を少しずつ話して行こうと思う。


またあの時みたいにゴシップが俺たちを傷つけようとしても。


ちゃんと本当のお互いが見えるように……もう少し本音を。


それから――

これは俺の希望的観測なのかもしれないけど。


もしかしたら“次郎、分かってやって”の意味は……


絵を描くなって事じゃなく、


“太郎の事を分かってやって”であったかもしれないから。


もしかしたら、“兄弟なんだから許しあってくれ”って意味かもしれないから。


俺はこれからもその意味を探し続ける。きっと死ぬまで。


これが死に目に会いに行かなかった息子の、


俺の、


母さんへの懺悔だ。


そしてこれが俺の人生だ。