『あ。起きた?世憂姉。』 『う,うん。おはよう透君‥‥』 『だから,透でいいってば。』 くすくすと笑いながらあたしのお布団の端っこに座っている,双子の弟の透。 記憶がなくなっても,この子の顔だけは憶えてた。 すぐにわかったんだ。 あたしの弟だーって。