バタン。 『『………ふぅ』』 家につき,二人で息を整える。 汗で濡れた手は心地よいわけもないが二人共離さなかった。 『…世憂姉,ごめん。』 息を整え終えた透が再び謝る。 『何が?透,謝る意味がわからないよ。』 『本当に,ごめん。』 『…よくわかんないけど,いいよ。何か理由があってやったことでしょう?』 あたしは戸惑いながらも透の唇に人差し指を当てる。