【仮】首輪を,キミに。


『どうしたの急に?』

透の汗をハンカチで拭いながら,あたしは気になっていたことを口にする。

だが

『話は後でね。それより走るよ』

透は答えてくれなかった。



その代わり,透はあたしの手を握り,再び走りだした。