密会は婚約指輪を外したあとで


色素の薄いサラサラの髪。その色がよく映える白い肌。

ぱっちりした大きな目と、人形のように整った顔立ち。


もしかして。あの日、式場の外にいた、愛想のいい子……?



そんな疑問を浮かべていると、リビングのドアが開き、誰かが出てきた。


「兄貴。明日仕事で帰り遅くなるから、夕飯作れないわ」


アナウンサーのような滑舌の良さで、一馬さんに報告したのは──。


長めの黒髪に、夜空の色をした神秘的な瞳の。


──私が一目惚れした人でした。