猫は私たちが通っても襲いかかることはなく、むしろ避けるように歩道の隅へ駆けていった。
「猫、どうして苦手なの?」
私は素朴な疑問を口にする。
猫を撫でて動物に優しいアピールする方が、ギャップを狙えて好感度も上がると思うのに。
「……昔から嫌いなんだよ。トラウマかもな」
「トラウマ?」
「子どもの頃、母親の実家へ遊びに行ったときに。野良猫がネズミか何かを食べていたのを目撃したことがあって」
「そ……それは確かにちょっと怖いかも。野性的だね」
猫のいた場所から遠く離れても、追ってきやしないかと、わざわざ後ろを振り返り確認する拓馬。
常に毒舌で隙のない彼なのに、格好悪い所を垣間見れて、そのギャップに親近感を覚える。
10代の頃なら、欠点を見つければすぐに冷めていたのだから不思議。
今はむしろ、彼のことをもっと知りたいと思ってしまう。
駅に着くまで、時々拓馬の顔を見て思い出し笑いをするたびに、私は彼の猫みたいな鋭い目つきに睨まれていた。
「猫、どうして苦手なの?」
私は素朴な疑問を口にする。
猫を撫でて動物に優しいアピールする方が、ギャップを狙えて好感度も上がると思うのに。
「……昔から嫌いなんだよ。トラウマかもな」
「トラウマ?」
「子どもの頃、母親の実家へ遊びに行ったときに。野良猫がネズミか何かを食べていたのを目撃したことがあって」
「そ……それは確かにちょっと怖いかも。野性的だね」
猫のいた場所から遠く離れても、追ってきやしないかと、わざわざ後ろを振り返り確認する拓馬。
常に毒舌で隙のない彼なのに、格好悪い所を垣間見れて、そのギャップに親近感を覚える。
10代の頃なら、欠点を見つければすぐに冷めていたのだから不思議。
今はむしろ、彼のことをもっと知りたいと思ってしまう。
駅に着くまで、時々拓馬の顔を見て思い出し笑いをするたびに、私は彼の猫みたいな鋭い目つきに睨まれていた。



