「ほんとは抱きしめたいけど、そんなことしたら止まらなくなりそうだから、やめておく」
アルコールが入っているせいなのか、妙に素直な彼の言葉。
真っ赤になって戸惑っているはずの、自分の顔。
それを見られたくなくて、私はただうつむいていた。
◇
佐々木家のリビングに入ると、一馬さんだけがいて、私たちへ麦茶を出してくれた。
「なゆちゃん、遅かったんだね」
「心配かけてごめんなさい」
「あとで俺の部屋に来てくれる?」
一馬さんに自室へ呼び出されるなんて、初めてのことだ。何か嫌な予感がする。
「でも、一花ちゃんは?」
何とか逃れる術がないかと頭を巡らせるが、一馬さんは「大丈夫」と微笑んだ。
「一花なら、ハルが一緒に寝てくれてるから」
拓馬へ視線を送り助けを求めたのに、目も合わせてくれない。
家に戻ってからの拓馬は、普段どおり私とは距離を置いていた。
一馬さんの弟という立場を守り抜いている。
アルコールが入っているせいなのか、妙に素直な彼の言葉。
真っ赤になって戸惑っているはずの、自分の顔。
それを見られたくなくて、私はただうつむいていた。
◇
佐々木家のリビングに入ると、一馬さんだけがいて、私たちへ麦茶を出してくれた。
「なゆちゃん、遅かったんだね」
「心配かけてごめんなさい」
「あとで俺の部屋に来てくれる?」
一馬さんに自室へ呼び出されるなんて、初めてのことだ。何か嫌な予感がする。
「でも、一花ちゃんは?」
何とか逃れる術がないかと頭を巡らせるが、一馬さんは「大丈夫」と微笑んだ。
「一花なら、ハルが一緒に寝てくれてるから」
拓馬へ視線を送り助けを求めたのに、目も合わせてくれない。
家に戻ってからの拓馬は、普段どおり私とは距離を置いていた。
一馬さんの弟という立場を守り抜いている。



