どうしたのかな……?


いつもと違う雪ちゃんの様子に芽生えた違和感が、不安に変わっていく。


それでも、せっかく久しぶりに会えたからと精一杯の笑顔を作って、ゆっくりと海岸に降りて来た彼の元に駆け寄った。


「雪ちゃん、久しぶりだね!ずっと忙しかったの?」


「……うん」


雪ちゃんが作った短い沈黙に、不安が大きくなる。


それを隠すように、笑顔で口を開いた。


「あっ、あのね!あたし、雪ちゃんに話したい事がいっぱいあるの!最近、パソコンの──」


「渚」


明るく振る舞うあたしを、雪ちゃんが静かに遮った。