それから数日後の日曜日に、やっと雪ちゃんに会える事になった。


あまりにも嬉しくて昨日はほとんど眠れなかったし、今日は約束の時間より三十分も早く海岸に着いた。


一ヶ月近くも会えなかった事なんて今までに無かったから、雪ちゃんに話したい事がたくさんあり過ぎて……。


何から話そうかと考えては、頭の中で溢れる話題に笑みが零れた。


「雪ちゃん、まだかな?」


海岸から見える道を見上げて、雪ちゃんの姿を探してしまう。


雪ちゃんが来たらほんのちょっとだけ拗ねて、その後は思い切り甘えちゃおっと!


あたしは、そんな幸せな事を考えていた──。