図書館で真保が受験勉強をしている間、彼女のさっきの言葉を思い出してパソコンの資料を探してみた。


パソコンは家にある物を時々使っているから、人並みくらいには扱えるつもりだったけど…


一冊目の資料を軽く読んだだけでも、仕事をする程のスキルを要求されたら応えられないって事に気付いた。


難しい言葉ばかりの羅列(ラレツ)に、早くもうんざりしてしまう。


それでも何となく引っ込みが付かなくなって、ページを捲(メク)っていった。


そして、眉間にシワが寄っている事にも気付かないでいたあたしは、目の前で真保が満足げに笑っていた事なんて全然知らなかった。