勝ち気な猫目に、真っ黒でツヤのあるショートヘア。


スラリとしたスタイルは、この街にはどこか似つかわしくない。


クールそうな外見にピッタリな、しっかりとした意志を持っている内面。


どんなに厳しい言葉を並べていても、そこにはいつも思いやりがある。


そんなものを持ち合わせている真保は、すごく大人だと思う。


あたしとは全然違う真保が、本当はすごく羨ましくて……。


逆立ちしたって彼女には敵わない自分自身が、情けなく思えて来る。


そんな小さな悔しさが混じった気持ちを抱えながらも、真保に付いて行く事を決めた──。