雪ちゃんの姿に違和感を抱いたのは、実は今日が初めてじゃない。


ほんの数日前にも、あんな風に何かを堪えるような彼の姿を見て……。


さっきみたいに、言葉に出来ないような不安を感じた。


雪ちゃんは、あたしなんかよりもずっとしっかりしているし、あたしがこんな風に心配をする必要は無いのかもしれない。


だけど……。


何度呼んでも気付かない程ボーッとしている雪ちゃんなんて、少なくともこれまでは見た事が無いからどうしても気になってしまう。


今だって、あたしの心の中で燻っている不安が何かを告げようとしている気がして、気になって堪らなかった。