雪ちゃんは、そんな気持ちさえも全て見透かすように、あたしの事をすごく大切にしてくれた。


それはもう、付き合い始めた事を知ったお兄ちゃんや真保が呆れるくらいに。


そんな二人を余所に、あたしの心の中は益々雪ちゃんでいっぱいになっていった。


恋人として手を繋ぐドキドキ。


溶けてしまいそうな程の甘いキス。


涙が出る程に幸せなエッチ。


好きって気持ちも、愛おしさも、切なさも……。


そして、初めて一つになった時に感じた、あの甘い痛みも……。


この恋の全てをあたしに教えてくれたのは、雪ちゃんなんだ──。