ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

いつも使っている階段の手前まで辿り着いた時、目を大きく見開いた。


季節外れの、しかもこんなにも寒い日の海岸に、男の人が立っていたから。


今時珍しく真っ黒だった雪ちゃんの髪と同じ、漆黒の髪。


この場から見取れる体格なんて雪ちゃんそのものだと思う程、後ろ姿が彼とそっくりだった。


体の奥底から震えるのは、絶対に寒さのせいなんかじゃない。


間違いなく雪ちゃんだと確信して、鼻の奥からツンとした痛みが込み上げて来た。


「……っ!」


あたしはその痛みに構わず駆け出して、急いで階段を降りた。