ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

「それとね、これだけは渚ちゃんに持ってて貰うべきなんじゃないかと思って……」


遠慮がちに差し出されたのは、マリッジリングだった。


火葬の時、スタッフから貴金属は棺には入れられないと言われた事は、お兄ちゃんから聞いていた。


だけど、その話を聞いた時にはリングの行方を気にする余裕なんて無くて、そのままどうなったのかを訊く事も無かった。


「その箱も含めて、雪緒の物も雪緒が使ってた部屋も、全部そのままにしておくつもりなの。でも……このリングだけは、渚ちゃんが持ってくれてる方がいいんじゃないかと思って……」