あぁ、そっか……。


結局は、夢も現実も同じなんだ……。


そう思った直後に、意識がハッキリとした。


暗闇の中にいたはずのあたしの目の前には、白い景色が広がっていた。


まだ夢の中なんだと思うよりも早く、次に視界に入って来たのはお兄ちゃんの顔。


悲しげな表情の中の泣き腫らした瞳を見て、全てを悟った。


「全部……終わったんだね……」


言葉にすれば呆気ない程簡単なのに、それを理解した心の中ではまた悲しみが増幅していく。


瞳から伝った涙が頬を濡らし、堪え切れずに嗚咽が漏れた。