ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

「ゆ……びわ……」


海を見ながら思い出したのは、雪ちゃんと買いに行く約束をしていたマリッジリングの事。


「え?」


チラリと視線を寄越したお兄ちゃんに、震える声で訴える。


「約束したの……。雪ちゃんと……」


お兄ちゃんは、前を見つめたまま眉を寄せていたけど……。


「指輪が欲しいんだな?」


疑問形で訊きながらも、あたしの答えを聞かずに車を転回させた。


「大丈夫だ、この時間ならまだ間に合う」


そう言ってくれた事に安堵感を抱いたあたしは、シートにゆっくりと身を沈めた。