もし、神様がどんなワガママでも聞いてくれるのなら、雪ちゃんを助けて欲しい。


そうする事によって、例えこの先ずっと不幸が続くって言われたって、あたしはそれでも構わない。


何なら、喜んでそれを受け入れる事だって出来るかもしれない。


だって……。


“雪ちゃんがいなくなる事”以上の不幸なんて、あたしには無いから……。


彼がいてくれるのなら、どんな不幸だってちゃんと乗り越えていけると思うから……。


だけど……。


現実はそんな夢すら抱かせてくれないくらいに残酷で、神様はいつからか意地悪なままなんだ──。