真保が何を話していたのかは、よくわからなかった。


ただ体が急激に冷えていくのを感じて、体温が奪われていくのを止めるように体を竦めた。


「渚、すぐに病院に行きなよ!あたしも一緒に行ってあげるから」


言いながらテキパキと支度をする真保に反して、あたしはその場から動く事が出来なくて……。


二人分のカバンを持った彼女に腕を引っ張られるまで、体を震わせたまま呆然としていた。


「ほら、早く!」


大声を出した真保に教室にいた生徒達の視線が集まったのを感じた直後、彼女に引っ張られて教室を後にした。