雪ちゃんの事を、酷く傷付けたかもしれない。


本当に最低だって思う。


だけど……。


あたしは体力が低下した雪ちゃんに付け込んで、最後まで彼から離れる事はしなかった。


「ごめん、なさい……」


息を切らせながら呟いて、雪ちゃんの上にゆっくりと倒れ込む。


「ごめんね……。ごめんなさい……」


「バカ……。でも……」


しばらく黙っていた雪ちゃんは、何度も謝罪の言葉を口にするあたしの耳元に唇を寄せて呟いた後、続けて優しい声でこう囁いた。


「俺も好きだよ……。愛してる……」