「ちゃんと眠れてるの?」


その質問に力無く首を振って、情けない笑みを浮かべる。


「眠ろうとしても、何だか眠れないの……」


心身ともに疲れているのに、どうしても眠れない日々が続いていて……。


夜の静寂に包まれた部屋で、不安を紛らわす為にパソコン関係の本を何冊読み漁ったかわからない。


「保健室行く?少し横になった方がいいんじゃない?」


「ううん……」


あたしはその問いにも首を横に振った後、真保の瞳を真っ直ぐ見つめた。


「あのね、真──」


「渚。今、何を考えてるの?」