“泣かない約束”の次は、“前に進む約束”。


雪ちゃんのいない世界でそれを実行するなんて、あたしには到底出来そうに無い。


だけど……。


優しい雪ちゃんがそれを望むなら、あたしはどんな嘘だってつく。


でもね、雪ちゃん……。


いつか“もし”が来る時があったとしても、あたしは雪ちゃんの事を忘れたりなんて出来ないよ……。


だからね……。


『雪が降ったら、俺の事を思い出して』


雪ちゃんがそう言うのなら、毎日雪が降り続ける極寒の地にでも住むよ……。


そうすれば、忘れなくてもいいでしょう──?