ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

「初めてだよ……」


ポツリと呟いた雪ちゃんに、思わず小首を傾げる。


「何が?」


浮かんだ疑問を、お兄ちゃんが代弁してくれた。


「章太郎を抱き締めたいと思ったのは」


「はぁっ!?てめっ……!気持ち悪い事言うんじゃねぇよ!」


「冗談だよ。お前なんかに抱き着く所を想像したら、気持ち悪くて吐き気がするね」


「お前が言ったんだろうが!」


爽やかな笑顔で話す雪ちゃんと、眉をしかめて切り返すお兄ちゃんの顔が脳裏に浮かぶ。


あたしは、二人に気付かれないように小さく笑った。