ずっと消えない約束を、キミと〜雪の降る海で〜

「雪緒」


お兄ちゃんの力強い声に、思わず下げてしまっていた視線を上げる。


襖の向こうにいるお兄ちゃんの真っ直ぐな瞳が、何だか目の前に見える気がした。


「お前だけじゃねぇよ」


「え……?」


「死に直面して平然としていられる人間なんて、きっとこの世に数える程しかいないと思うぞ。だから、別にお前が特別に弱い訳じゃない。渚の方が強いって訳でもない。恐くなるのも不安になるのも、ごく自然で当たり前の事なんだよ」


お兄ちゃんの声に耳を傾けていたあたしは、いつの間にか噛み締めていた唇の力を抜いていた。