「そこ、スペル違う。iじゃなくて、eだよ」


「そんなの、どっちでもいいよ〜……」


「そんなつまらないダジャレ言ってると、後三十個は書いて貰うよ」


「違っ……!今のはダジャレじゃないもん!もう無理だからね!絶対、三十個も書けないよ!」


必死に訴えるあたしを見て、雪ちゃんがクスクスと笑う。


こうして流れる時間も、あたし達の思い出の一つとして刻まれていくけど……。


いつか、この事を忘れてしまう時が来るんだろうか。


一瞬でもそんな事を考えてしまったあたしには、わざと気付かない振りをした──。