雪ちゃんの病状は、確実に日に日に悪化している。


その症状を目の当たりにすれば、彼の命の期限が目に見えるようで……。


言葉では表す事が出来ない程の不安が、あたしの心を襲う。


暗闇に突き落とされそうになる中、雪ちゃんの傍にいる事をつらいと感じる時すらあった。


だけど……。


あたしが笑っていれば、雪ちゃんも笑ってくれるから。


そのたった一つの真実が、弱いあたしの心を支えてくれる。


ポキリと折れてしまいそうになる時もあるけど、雪ちゃんの微笑みが折れそうになるその場所を補強してくれるんだ……。