冷酷な声音で、淡々と話す口調。


あたしを見ようとはしなかった瞳や、険しい表情を貼り付けていた顔。


あたしは、あんなにも冷たい雪ちゃんを知らない。


さっき見せられた雪ちゃんの全てが、彼が生み出したものだとは思えなくて……。


やっぱり、現実を受け入れる事なんて出来なかった。


雪ちゃんから告げられた理由だって、納得出来るようなものじゃない。


だけど……。


最後まで一度も振り返ってもくれなかった事が、雪ちゃんの答えだって考えるしかないのかもしれないって思うと、涙が止まらなかった。