藁半紙の原稿

六月二日 雨後晴れ





どうかしてゐる。


凛と月を見上げる彼女を、初めて女性として認識した自分がゐた。



彼女の白い肌を、
薄く小さい唇を、
知性的な瞳を、
我が物にしたくなってゐた。


彼女にどう思われたかが気掛かりになる。










.