「翔…なんでこんなところにいるの?」
机に体を預けて腰掛ける翔に優奈が聞くと
翔が節目がちに笑う。
「だって佐藤が…
優奈が今日の放課後ここに呼び出されて…
告白されるって言うから…
止めようかと思って…」
「は?
…あたしが告白なんかされる訳ないじゃん」
ため息をつきながら呆れたように言う優奈に
翔が少しむっとしながら口を開く。
「なんでそう言い切れんの?
優奈オレとの事も学校で秘密にしてるし
優奈の事フリーだと思ってる奴だっていっぱいいるよ?
告白される可能性だって十分あるじゃん」
「……」
「ってゆうかさぁ…
優奈本当にオレの事好き?
学校にも親にも隠したがって…
その意味がわかんないよ。
…もしかしてオレが年下だからかっこ悪くて言えない?」
「違っ…」
翔が寂しそうに笑いながら言った言葉に
優奈が慌てて首を振る。
そんな優奈を見て翔の表情が変わって…
「じゃあ何?」
真剣な顔で優奈を見つめる。
広い図書室の中央で立ち止まったままの優奈と
机に寄りかかった翔の視線が宙でぶつかる。
優奈は翔の真剣な目から逃れるように俯いて…
少し気まずそうに口を開いた。
「…だって翔って人気あるんだもん」
優奈の口から出たのは答えには取れない一言で…
翔が思わず聞き返す。
「は?」
翔が聞きなおすと優奈ばバッ勢いよく顔をあげて…
「だからっ!
翔は知らないかもしれないけど人気あるんだよっ
2年にも1年にも!
翔が誰にでも優しくしたり笑いかけたりするから人気があるのっ
あたしは…
そんな翔の彼女ですって堂々と言えるほど自分に自信なんかないもん…
絶対、似合わないって…
そう言われるに決まってるもん…」
最後の方は消え入りそうに小さな声で言って…
そのまま顔を俯かせた。
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