「…お前ってさ、莉音のこと好きなんだろ?」 「…そうやで。」 少し驚いていたものの、すぐ落ち着いた声でそう言う。 「…絶対…奪うから。」 そう真剣な目つきで言う望。 「そんなことさせねぇし。 一応言っとくけど…莉音には、無理やり手ぇ出すんじゃねぇぞ?」 「わかってるわ、そんなこと。 莉音が傷つくことは、せぇへん。 …じゃあ、俺帰るから。」 そう言って教室を後にした望。 「ぜってぇ、奪わせねぇ。」