第一波は、まだ膝を濡らす程でも無かった。しかし引いていく力は強く、運が悪ければ転んでいただろう。 次の波が来る前にエンが動いた。 「あなたの荷物を貸して。私が持つわ。そして、あなたは私を抱えてくれるかしら」 「そんなことをしたら、仲良く波にさらわれるんじゃないか?」 「大丈夫、何とかするわ。水を出す以外にも、やれることはあるの」